私の願い
◎ 私の願い
日本は四季折々の自然の変化に富み、山の幸、海の幸に恵まれた豊かで美しい国です。そして、永い、輝かしい歴史と、先祖代々受け継がれてきた伝統を背景に、日本人の高度な精神文明や穏やかな民族性は育まれてきました。
おかげさまで、私は過去40年間、この国の平和と豊かさを堪能し、多くの方々のご恩を受けてまいりました。日本人の謙虚さの裏には強い精神力が、厳格さのなかには深い優しさがあることを身にしみて感じてきました。日本人の揺るぎない忍耐力、「和の精神」に基づく協調性、そして負けず嫌いの向上心……それらがあったからこそ、敗戦後、屈辱と悲しみを乗り越え、みごとに国の復興を果たすことができたのでしょう。そればかりか、日本はアジア各国の経済発展にも大きく貢献し、明治維新とともに「昭和復興」は他のアジアの国々の憧れ、模範になり、「ルックイースト」「第三の文明」などの形容詞で賞賛されるようになったのです。
しかし、近年の日本はどうでしょう。奢りと平和ボケに加え、いくつかの誤った政策のために社会全体が歪み、病んできているのではないでしょうか。私は第二の故郷である日本に恩返しをするためにも、この国の病の早期治療に取り組むとともに、本当の意味で「美しい日本」を再現することに微力ながら尽力したいと考えています。
そして国内外、特にアジアの国々に、自らの体験に基づいて日本と日本人の素晴らしさを伝えていきたいと思うのです。これは私ならでは、私にしかできない貢献になると確信しています。
日本がアジアの仲間としての「自覚と自信」を持ち、アジアと共に歩む姿勢を明確にすれば、アジアの国々は日本のリーダーシップに期待を寄せ、信頼を寄せてくることは間違いありません。日本が正しく理解され、評価され、感謝されて初めて日本はその国力と国際貢献に相応しい地位を獲得し、堂々と国連の常任理事国入りを果たすことが求められるようになるでしょう。
「お元気ですか?」「おかげさまで」、「仕事は順調ですか?」「おかげさまで」——日本人の日常生活に溶け込んだ「おかげさま」というあいさつひとつ取っても、世界に誇れる素晴らしい習慣だと私は思います。「おかげさま」には助け合いの精神があり、「共生」の心があり、「共に生きて生かされて」の哲学があります。この「おかげさま」イズムこそ、21世紀の世界が平和に共存するための処方箋だと私は考えています。
いま、日本に必要なのは、こうした日本の美しさ、素晴らしさを自覚し、誇りと自信、自尊心を取り戻すことです。聖徳太子の「和」憲法以来、受け継がれてきた「平和」精神を再確認し、それを世界、特にアジアに発信することです。私にできることは、その架け橋となり、日本の国際的地位の向上に努めることで恩返しをしたいと願っております。
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