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2007年9月24日 (月)

成長目覚ましいインドを訪ねて(上)

「健康な肉体に健康な精神が宿る」という諺がありますが、健康な精神を持つことで健康な肉体を保持するという逆説も成り立つと思います。

最近、私は一カ月間に二度ほどインドを訪問しカルカッタ、デリー、バンガロールなど主要都市を廻って参りましたが、若者の問に精神性の向上を図ろうとする人が多いということが目につきました。意外に思って弟に尋ねてみると、それは若者に限らず、今インドにおける一つの社会現象であり、テレビで著名な精神指導者による説法が流行っているということでした。

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半信半疑でテレビのチャンネルをひねってみると、確かに早朝ですら四〜五チャンネルで説法が行われ、シーク教徒、ヒンズー教徒、キリスト教徒、ムスリムの方々が雄弁に弁舌を振るっておりました。女性の説教師もいました。皆さんの自信に満ちた話ぶりを見て、私もはまってしまいそうになりました。もちろんインドという国柄もあってか、ヒンズー教関係が一番多いようでしたが、英語でのチャンネルもありました。

一番人気があるのは、ヨガを交えながら呼吸法を中心とした精神と肉体の関わりをわかりやすく説く、四十代後半から五十代初めのグル(指導者)のようでした。彼の番組を見ながら、私は自分が日本へ来た頃のNHKの朝のラジオ体操を思い出しました。戦争に敗北し、国の再建に全力をかける当時の日本人は、体が資本と言わんばかりに、工場でも学校でも地域コミュニティーであってもNHKのラジオ体操に励んでいました。

高度成長を誇り、二十一世紀のリーダーとして台頭し始めているインドは、国民の意識に大きな変化が生じているようです。その大きな変化というのは、国民全体がプラス思考で動き出しているということです。未来に対して希望と夢を抱き、個々の人生においてもさまざまな未来像を描き始めているようです。ちょうど日本人がマイカー、マイホーム、冷蔵庫とクーラーつきの生活を夢見て、突進して国民総中流階級へ向かっていた時の情熱に、ここインドで再会したような気分になりました。ともかくも、国民一人一人が前向きになることで、そのプラスのエネルギーが大きなうねりとなって新しい時代を切り拓いていくものだということを痛感しました。(続く)

財団法人・修養団発行「向上」(2007年6月号)より転載

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