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2007年12月 3日 (月)

政治のかたち一私の周囲を見て一(上)

政治の目的はその対象となる国民や県民、村民、人々の共通の夢を具現化することにあります。そしてそれを実現するためには、民主主義、社会主義、共産主義、絶対主義など様々なかたちがあります。今のところ、私たち人類が工夫して応用しているこれら様々な方法の中で、民主主義が一番良いとされてきました。実際(私もその通りだと思いますし、今いろいろな国々を見まわしても、民主主義的なかたちを整えている国々のほうが平均的に幸せであり、民主主義が国民の最大公約数に幸せをもたらす仕組みとして大きな役割を果たしていることは誰も否定出来ないでしょう。

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しかし私は、残念ながらこの民主主義も、少し古びてきたようにも思います。例えば日本やアメリカを見ていると、人々の関心事は目先のことに重みを置いており、そして目先のことだけで優先順位が決まっていくような状況の中で、権利ばかりを主張し、義務を果たさない人が多く出現することで、民主主義が健全な働きをしなくなってきているように思うのです。

その最も典型的な例として、選挙の投票率の低さが上げられます。また著しい訴訟社会への移向にも現れてきています。マスコミの論調などを見ても、そこには長期展望に立った賢人の意見というよりも、今の問題ばかりを書き立て、現代社会問題をひねり、ドラマ化することで過去の反省も将来への展望もない、五感ばかりを刺激するような報道の竜巻の中に、どっぷり吸い込まれているように見えます。

私のある友人から、親切にも「あなたは政治家を目指すのであれば、昔が良かったとか、将来が危ないとかというようなことばかり言っていないで、今の問題についてきちんと説明できるようにしなければいけない。誰も過去や未来などには、関心を持っていません」と言われました。今の日本の現状から言えば、この友人の意見が正に正論であり、そしてこの友人の言うとおり、今の世論について語らなければ、誰も耳を向けてくれません。しかも何が正しいかということよりも、何を言ったら関心を引き、気に入ってもらえるかということに敏感な人々が、社会をリードしているように見えます。

でも私は、それはリーダーがするべきことではなく、むしろ、今起きていることが将来どのようなことにつながり、どのような影響を及ぼすかということを、今までの人類が歩んできた歴史から学び、そして対応することこそが、リーダーのすべきことであると思います。(続く)

※財団法人・修養団発行「向上」(2007年12月号)より転載

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