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2008年1月16日 (水)

健康第一と感謝の気持ち(上)

最近インド人の大金持ちのインタビユー記事を読みました。そして「金持ちになった人として何が一番大切か」という質問に、彼は何よりもの基本は健康であること、健康が最も大切であると答えていました。そして第二には、努力が必ずそれなりの結果を生むとつけ加えてもいました。別の方のインタビユーでは、努力すれば運が向いてくるという答えもありました。

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私はこの健康の意味について色々考えるようになりました。そのせいか最近は健康という言葉や文字がやたらと目につくようになりました。十一月十二日朝のテレビ番組で、現在日本では年間百二十万人の人が入院し、その中で三十三万人は精神的な病にかかって入院しているということでした。患者達は幻想、幻聴、幻覚などで他人を過剰に意識するようになり、ある青年は人の前で塾の先生から「君は登校拒否しているらしい」と言って欲しくなかったと言って、テレビの前で泣き崩れていました。

健康は体のバランスだけではなく、精神のバランス、特に体と心のバランスが重要であると多少の認識を持っていました。しかし今回の番組を見て、特にそれを痛感しました。私は医師でも宗教家でもありませんので、絶対と言い切れるだけの自信はありませんが、このような精神的なアンバランスに関しては、食事の問題、家庭内における問題、そして外の社会における問題があります。

子供の時からけんかをしたり、仲直りをしたりという成長の中で、自分の居場所や表現方法を学んでいくチャンスが少なくなっていることもその要因のひとつではないかと思います。私が見る限りにおいて、現代の日本の親達は子供に対して、あるいは他人に対して無関心であるか、あるいは異常に関心を抱いて過保護に干渉してしまいます。この両極端にわかれているように思います。

それに加えて我々東洋の精神文化の土壌に合わない西洋的心理学を学んできた、いわゆるカウンセラーと称する人々によって更に状況を複雑化しているようにも思うのです。テレビなどを見ていても、報道の仕方やそこに現われるコメンテーター達は、無理矢理人々の幼児体験などの嫌だったことを思い起こさせたり、あるいは感情というものを、自ら浄化させ押さえることを学ぶよりも、それを逆に浮き上がらせて吐き出す事を勧めているのを多く見うけます。

私は嫌なこと、忘れたいことは忘れた方が良いと思います。例えば人類の歴史において、たくさんの戦いと和平が繰り返されてきました。そしで英語では「Forgive and Forget」という言葉があるように、過去は歴史としてそこから教訓を受けても、いつまでもその過去につきまとわる必要はないと思います。

しかし日本では、先の戦争について加害者の意識を、その戦争と関係のない世代の人々にまで無理やり押しつけ、そしてことあるごとに責任を追求しているうちに、国民全体が重い罪を背負わせられているような気になってしまっているようです。その罪をしばしば儀悔することで自分は良い人、優しい人、平和主義者であると演じているうちに、国民全体が繊細で弱い意識を持つようになり、壊れやすい脆い精神となり、そしてその脆さ故に敏感に反応し、冷静に対応できなくなり、キレやすい精神構造となっているのではないでしょうか。(続く)

※財団法人・修養団発行「向上」(2008年1月号)より転載

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