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2008年2月20日 (水)

私の「大好きなこの国」はどこへ向かおうとしているのか (9)

また参議院は良識の府として衆議院とのチェックアンドバランスを考慮し、経験豊かな人であることが必要である。そのため立候補の資格年齢を5歳引き上げ、なるべく元官僚、元軍人、元弁護士や教員などそれぞれの分野において経験を積んでいる人間の中から、各政党が国民から納得が得られるような人間を推薦し立候補させるべきである。私個人的には3割くらいは元官僚が占めても良いのではないかと思う。何故ならば彼らは政策の通であり、官という組織の仕組みも把握しているため、官僚の指導も十分に出来るからである。また天下りなどしなくとも済むようになる。

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供託金制度や選挙制度に関しても見直す必要がある。おもしろ半分で徒に立候補するのは困るが、今の制度では資金の無い人は組合や宗教団体に身売りしなければ、どんな素晴らしい理想を持ち経験を積み清らかな動機を持っていても、国民にその考えすら十分に伝えられない仕組みになっている。当然このようにして選挙前からがんじがらめになってしまったら、当選してから天下国家だけのために政策を練り、それを実行するということは難しくなる。もう一つ日本の政治がぱっとしないのは、各政党の政策や政治信念が、冷戦構造の崩壊後乱れているからだと思う。各政党は選挙が近づくと世論調査などを参考にして選挙民に受けそうなスローガンばかり先走って掲げ、それぞれの党の基本的かつ普遍的な理念がどこにあるか、さっぱりわからなくなってきている。

その上広告代理店の影響も大きくなりつつあり、長期的に見てこの国や国民のために何が良いかということをないがしろにしている。そのためメディアも政治も広告主である大企業(多国籍企業をも含む)を優先するような政策、政治になってきていることは極めて残念である。私は外交や防衛を論ずる前に国家の概念と国民意識を取り戻さなければ無意味であると思う。国家の概念を持つようになれば当然国際社会の中における日本を意識し、地政学的に国益を考えグローバルな視野で策略を練る事が出来るであろう。 (続く)

※ 『正論』(平成20年2月号より転載)

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