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2009年1月28日 (水)

日本の難民事業本部の功績 (下)

 相馬雪香先生の「難民を助ける会」の活動も身近に見て、日本が難民に対して多大な貢献をしていることを実感し、機会あるごとに外国人記者などにも説明をしました。

 昨年は新宿区民センターで難民認定者たちの集いが開催されました。今まで何度か私はこの難民の集いに参加し、その度に胸が熱くなる体験をしました。この集いでは、毎年難民として模範的な活躍をした人が表彰されるほか、難民の雇用に対する協力者として雇い主も表彰する慣例のイベントが行われます。難民受賞者のスピーチでは、日本語は完壁ではないものの、一人一人のスピーチには感謝の気持ちが素直に表れ、大変感動的です。私も彼らと一緒に心の中で関係者に感謝し、また世の中には難民たちを救う善人が存在するということで神に感謝したくなります。

 この恒例の行事では難民たちが率先してそれぞれの民族の舞踊など伝統芸能を披露する企画があり、毎年それを楽しみにしている人も少なくありません。

 そして昨年十一月十二日、都内のホテルでアジア教育福祉財団四十周年、難民事業本部設立三十周年のパーティーが行われました。新たに理事長に就任した綿貫民輔前衆議院議長から名誉会長に就任された奥野前理事長に記念品の贈呈と賛辞が述べられた時、私は思わず起立して拍手をしたくなりましたがその場を乱すまいと自制しつつ、心の中でありがとうと叫んでいました。奥野先生の他、感謝状を受けられた関係者もあり、その受賞者たちも偉いと思いましたが、その人たちの労をねぎら労う日本の制度も素晴らしいと思いました。

 二〇〇六年の国連難民高等弁務官『世界難民白書』によると、難民の数は、

①パレスチナ難民 四二五万五千人
②アフガニスタン 二〇八万六千人
③スーダン 七三万一千人
④ブルンジ 四八万六千人
⑤コンゴ 四六万二千人
⑥ソマリア 三八万九千人
⑦ベトナム 三五万人
⑧リベリア 三三万五千人
⑨イラク 三一万二千人
⑩アゼルバイジャン ニ五万一千人

 これら上位十位に続き、難民は増える一方で、減少傾向は見られません。特にアジアが今後更に増加する可能性があります。日本が難民受入れに対し柔軟な政策を示せば便乗者や偽装難民も押し寄せて来るでしょうが、一方で、日本は充分、人道的な立場で対応していることを世界に知ってもらいたいというジレンマを感じています。

 私は全ての人々が自国を離れなくても済む平和な社会が訪れることを祈ると同時に、そのような難民となった人々に救済の手を伸ばしている方々に心から感謝したいと思います。そして、この場を借りて難民救済に多大な貢献をされた相馬雪香先生が、この度九十六年の激動の生涯を閉じられたことに、ご冥福を祈りながら締めくくりたいと思います。 (了)

※『向上』(2009年2月号)より転載。

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