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2009年11月 2日 (月)

民意と民主主義(上)

 民主主義は民意が最も反映される政治システムだとされている。そのことを顕著に表したのが今回の総選挙であったような気がする。何故ならば国民一人一人が自らの意志で投票所まで行き、一票を投じた結果が直接政治に反映し、自分たちの生活そのものに跳ね返ってくるからである。

146_1  今回はまさに民主党と自民党が逆転した言える。解散前の民主党の議席は百十五で、解散後は三百八、自民党は解散前が三百で解散後は百十九である。民主主義社会において国民の意思が表れたと素直に認めるべきであろう。

 従って結果そのものに関しては敗者の自民党も潔く敗北を認めているし、私もそれにいちゃもんをつける気は全くない。客観的にプロセスと結果を見ている限り、これはまさに天の声ではなく、人々の声である。

 ただ私の見方として、これは三つの要因が混在していることも忘れてはならないと思う。一つは国民の自民党に対する失望と怒りの声であり、もう一つはマスコミによる世論操作の影響が大きいということである。残りの一つは小泉純一郎政権のめちゃくちゃな政策が生み出した様々な矛盾による悪影響が結果として表れ、小泉純一郎氏と竹中チームが公言したとおり、自民党が破壊されたのである。もちろんこれに加え、小さな要因として麻生太郎氏のタイミングを読む決断力のなさも加えなければならない。

 小泉純一郎政権のめちゃくちゃな政策が貧富の差を広げ、日本が戦後半世紀以上にわたり試行錯誤して作り上げたさまざまな制度を混乱させた結果、方向性を失い、それをマスコミがあおることによって国民の間に不安と不満が増し、現状打破、つまり「チェンジ」を求めるようになったのだと思う。

 そのため多くの国民は、民主党の政策や政治家が自民党の政策あるいは人物よりも優れているというより、とにかく現状打破への思いから民主党に投票したということが、選挙後の世論調査などでも現れている。

 従って私が民主党に期待することは、かつて自民党が持っていた思いやりの政治、社会正義を重視した「私」よりも「公」を重んずる政策を実現して欲しいということだ。 (続く)

※『向上』(2009年11月号)より転載。民意と

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