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2010年6月15日 (火)

参院選で保守の大同団結を

共通の政権構想を示せ
国益を損なう首相使い捨て

 日本の政局は既に参議院選に向いて動き出している。だが前の選挙の時の郵政問題やその前の拉致問題のようなフィーバーは今回見えていない。保守と名乗る自民党および自民党脱退組は言うまでもないが、民主党員までが自分は保守系であるというアピールをしているところを見ると、多少、普天間問題などで迷走していた日本政府の動向を見て暴走し始めた中国の動きなどに、国民がかすかな危機感を覚えている状況を政治家も感知し始めているように見える。

 しかし、未だに保守とはどうやって、何を守ろうとしているかということに対して、明確な答えを出している政党や政治家は少ないと言わざるを得ない。本来であれば世界最古の伝統と歴史を誇る日本ならではの天皇制と日本独特の武士道、茶道、華道で示されるような「人の道」を重視する文化を守り、国益を最重視することこそが保守の筋道ではなかろうか。

 だとすれば今こそ、そのような勢力は私利私欲を捨て、大同団結して日本の国力低下を阻止し、国際社会における確固たる地位を示すと同時に、日本国の安全保障のみならずそれに直結するアジアの安全保障に貢献し、信頼を再び勝ち取るべきではないだろうか。

 民主党の政権を見ていても、ただ良い人であるだけでは国の運営ができないことは証明されているし、またそのまま放置することも良くないことである。このコラムは筆者個人の考えを自由に述べることのできる健全なジャーナリズムの存在しない日本にとっては砂漠の中のオアシスのようなものであるので、この場を提供している世界日報にご迷惑を掛けることなく一個人の意見であるということを強調した上で申し上げるが、内閣は御輿の乗り手、担ぎ手、それぞれが心を一つにしてその役割を演じることでのみ完成度の高い祭りが行われ、民衆に感銘を与えることができる。

 そのような意味で私は総理大臣になる人は風格、経験、人格あらゆる面において誰が見ても不足のない人がならない限り、ただ担ぎ手にとって軽量でそれぞれが自分の方向へ運び出そうと思われるような人物では収まらないと思う。総理大臣は政治的経験が豊かで、国際的にもそれなりの経験と人脈を有し堂々と渡り合える人物がふさわしい。そして将来に対してこの国の舵を取ろうとする大きな志を持っている政治家は、今はむしろふさわしい人を担ぐことに専念し、大臣やその他の要職をこなすことで未来への準備をし、力を付けることが大切であると考える。

 つまり、来る参議院選に対しては保守と名乗る各政党は小異を捨て、大志のため協力関係を結び、まず参議院選で勝利を収め、その後さらに民主党内の保守系議員や連立政権を組んでいる国民新党などにも積極的に働き掛け、衆議院を解散に追い込み国民の審判を受け政権を奪回しない限り、日本の国際的地位は日増しに低下し、国力も弱体化している現状を打破する道はないように思う。

 政治においてきれいごとばかりでは、ものが進まないことは言うまでもないことであるゆえ、各政党や首相を目指す人々は共通の政権構想を作り、国益を最重視する国策を打ち出すと同時に権力の調整、つまり政権を取った場合のそれぞれの地位(役割)についても率直に話し合うことは決して悪いことではないと私は思う。ゆえに「三人寄れば文殊の知恵」という諺のように、それぞれの持ち味を発揮できると同時に総理を目指すが外交経験がないとか経済に詳しくない人は、外務大臣や経済担当大臣などをこなし、大臣を経験したが国会運営や政党運営の経験の乏しい人は自ら修行のチャンスとしてそのような地位につくことで誰もが納得のいく、将来の名首相になることを目指すことが国のためにもなり、本人のためにもなると思う。

 また国民もメディアも八方美人的にちり紙のようにある時は特定の人を持ち上げ、また次にそれをとことん批判し、こき下ろして結果として大切な人材を失わせ、国益を損害させるような行為、並びに評論家や言論人として収益を得、公共電波やその他公の場で発言しながらも他人事のように責任を取らない行為は許されない時代に来ているのではないだろうか。

 次の参議院選においては国民一人ひとりが慎重に一票を投じることはもちろんのこと、政治家たちもバッヂを付けることよりも何をすべきか、何をしたいかということを国民に明確に示すべきであると思う。そして何よりも投票場に出向き、国民としての権利を守り、義務を果たすことが次世代の人々に対する義務でもあるように思う。

 厳しい国際環境の中、日本が果たすべき役割、果たせる役割を熟慮していただきたいことを自称保守政党の方々に期待し、祈願するものである。

※『世界日報』(2010年6月8日付)より転載

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