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2016年5月

2016年5月26日 (木)

(259) 台湾新政権誕生と中国政府の挑発

[解説] 5月20日にスタートした台湾新政権と東アジアの安定について。※2016年5月14­日収録。

※ペマさんへのご質問はこちらのアドレスにお送り下さい。→ pema_gyalpo@rfuj.net

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2016年5月19日 (木)

(258) 伊勢志摩サミットとオバマ米大統領の広島訪問

[解説] 5月26日から三重県で開催される第42回先進国首脳会議とその後のオバマ大統領の広­島訪問、日米関係について。※2016年5月14日収録。

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2016年5月16日 (月)

平和に貢献する安保法成立

野党とマスコミに失望 反対デモは中国大使館前へ

 平和安全関連の法案が国会で成立したことで、一安心した。与野党の議員の皆様、閣僚の皆様が眠気と戦って頑張って 来られたことに対し敬意を表したい。安倍首相におかれましては有言実行の姿勢を貫き、日本の安全保障のみならず、ア ジアの平和と繁栄のために日本が貢献できる環境がこれで少し良くなったと思うので、今後さらに建設的、積極的に平和外交のため頑張っていただきたい。

 私は9月18日、ある仕事のため議員会館に行き、途中プラカードを持った法案反対派の人々の、彼らなりに必死の行動 が場違いの所で行われているように思った。「戦争するな」というスローガンは 私にも理解できないものではない。だが 私は、彼らが本当に戦争を回避したいの であれば、デモは中国大使館の前で行うべきではないかと思った。

 9月3日の北京における抗日勝利70周年の軍事大パレード、9月3日チベットにおける自治区成立65周年の軍事大パレ ード。これらのパレードで最新式の兵器をこれみよがしに披露していたのは何を意味しているのか、あの反対集会の人々は考えたこともあるのか大きな疑問を感じた。この北京とラサにおける軍事パレ —ドの前後から、警察、武装警察、公安当局によって一般市民の言動は厳しく監視され、当日は当局によって選定された 人々のみが式典に参加することを許され ていた。

 日本は少なくともあのような民主主義 が保障されている。ルールや討論を無視して行動する人々は中国であれば当局によって連行される。場合によっては二度と娑婆に出ることはないような体制こそが独裁国家の本質であり、今、日本ではむしろ民主主義の制度を濫用し、自らの正当な権利を放棄しているようにも私に は見える。

 また、同時に日本で平和主義者たちが平和安全法制を「戦争法」と決め付け 国会でも野党議員が自分を売り込むための様々なパフォーマンスをしている間、中国は着実に南シナ海での軍事基地の強化を拡大していた。

   このたびの法案に対する野党の方々とメディアの基本姿勢にも失望した。なぜならメディアは法案に対する公正な報道に欠けていたからである。例えば反対デモや集会が賛成よりも何倍多くとも、賛 成の集会やシンポジウムがあつたにも拘わらず、殆ど無視されていた。新聞に登 場する言論人も、メディアの都合に合う人物だけに焦点が合い、少数の意見と真 剣な議論をする環境をなしていなかったと思うのは私だけではないはずである。

    野党の方々は建設的な代案を示すこと もなく、議事を妨害するための物理的な 抵抗に転じ、ただ法案が通過するのを数時間、数日遅らせることだけに専念しているように見えた。これでは自ら民主主義のルールに従っての健全な議論を妨害し、放棄しただけであって、自分たちの利に合わないことには強行採決と言って批判する資格はないように思った。私は2日間テレビ中継を深夜まで見守っていた。

  野党のひとり山本太郎氏は採決の際、 喪服姿で合掌し、しかも私の見間違えでなければ数珠まで持って「民主主義が死 んだ」と言っていた。私は彼が政治に関 心を持ち、政界に出た頃は機会あるごとに期待感を抱き、彼の言論に耳を傾けた。それだけに、その後の彼のパフォーマン ス的な言動を見て、役者としては優秀かもしれないが、パフォーマンスの場を間 違えているように思った。民主主義を殺したのは誰か、自分たちの民主主義を守 るためのルールを無視しているのは誰 か、山本氏たちは与党に人差し指で指さすとき、自分たちには三本の指が向いていることを忘れてはならない。

   9月19日未明の参議院での採決後のNHKの田中記者による与野党のコメントの求め方も、その後のNHKの論説級の人々のまとめ方も完全に偏ったものであったと感じた。この法案が通過したことによってアジアの平和と安定にいかに寄 与できるかという観点からの視点が全く見られず、問題点ばかりを指摘していた。

 実際私が法案通過後のアジアの反応を見 たところ、NHKを含む日本の主要メデ イアと似た論評をしているのは中国くら いであったように思う。

  1990年代初頭フイリピンは世論と議会によつてアメリカの基地を追い出し た結果、中国がフイリピン固有の領土領海を侵し、ある漁船の船長の話では、最 近中国から不法侵入してくる船の数と頻度が多くなり、今では数え切れなくなったと嘆き、政府の対応に批判をしていた。 そのフイリピンは今、再びアメリカの援 助と介入を求めるようになっている。アメリカも待っていたようにフイリピンを 去ったことでアジアの平和と安定が崩れ たことを再認識し、自国の利益のためにもアジアの重要性を痛感し、再びフイリ ピン政府との間で防衛協定に合意した。

 日本で今回の法案が成立したことで日 本の平和外交の後ろ盾としてなり、より 外交を行いやすくなったと思う。安倍政権はこれらの法律を有効に活用し、今月末国連でも積極的に自信を持って平和外交に臨み、日本の役割と存在感を示して 欲しい。

  ※『世界日報』(2015年9月28日付)に掲載

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現在を反省すべき中国共産党

弾圧続くチベットなど 希望ある安倍首相70年談話

  日本はサンフランシスコ講和条約で7 年間の屈辱的な占領下支配から主権を法 的に回復した。そして今回の安倍首相の歴史に残る戦後70年を包括する談話をも って精神的にも独立国家として新たな一 歩を歩み始めた。安倍首相の談話が発表されるまで、内心多少の不安を抱いてい たが、あの談話を読んで首相の心労を痛感しながら言葉一つ一つの意味を深読し 安堵するとともに敬服した。

 特に、私たちの子や孫その先の人々ま でに謝らせないという決意と侵略、植民地支配と永遠に決別し自由と民主主義、 民族自決権、法の支配を尊重する世界を構築するという決意は現在21世紀においても諸民族の民族自決権を踏みにじり、植民地支配を行つている国の指導者たち にとって、耳の痛い強いメッセージであ つたと私は受け止めている。そしてこれ から先、日本は積極的平和主義の旗を掲げ、世界の平和と繁栄に貢献していくと いうメツセーシはアジアはもとより世 界各国に対する日本の強い意思表示であったと重ねて受け止めている。

  8月15日、靖国神社境内において開催された「終戦70年若人の集い」に参列し たベトナム、ミャンマー、インド、バン グラデッシュなどアジア各国の若者たちも、安倍首相の積極的平和主義に対しては大変好評で、日本に対する期待を強く抱いており、独立国家としての日本が今後アジアと世界の平和と繁栄に積極的にリーダーシップを発揮するだろうと、歓迎すると異口同音に話していた。

  かつて、日本が西洋の植民地支配から アジアの国々の独立のために大きな原動力を与えたように、今日のアジアの困難に関しても日本が独立国家としての尊厳を示したことによって、新たなインスピレーションを与えられたという実感を持った。日本がどんなに誠意を尽くしても 納得いかない分子は国内外に存在するが、今回の安倍首相の談話は過去を包括的に検証し、未来への希望を持たせるものであったということは大きな意味を持 つと私は確信している。

 戦後日本のどの首相も出来なかったこ とを安倍首相は成し遂げたと考え、安倍 首相の"産婆術”的な手法はこれからの 国際政治のあり方にも大きな影響を持つ だろう。首相談話についてはこれ以上申し上げることよりも、これからの世界の 変貌を見届けたいということで締めくく りたい。

 今の世界情勢を見ると、国際社会の秩序に挑戦し続けている中国は、国内において民族浄化、宗教弾圧、言論や思想の統制を日に増して強化し続けている。我 がチベットにおいても民族自決と独立を 掲げる多くの人々が獄中で非人道的な拷問を受け続けている。先月初め、チべットの高僧テンジン・デレク•リンポチエ が獄死したことが明らかになった。

 当局は彼に小規模な爆破事件に関与したとして終身刑を言い渡していたが、先 月獄中で死亡したことを認め、度重なる嘆願の末遺骨を親族に返還したという。これは死因を不明確にするためのカモフ ラージユだとして、チベット各地から抗議の声が上がるほか、海外においてもチ ベット人はもとより、支持者たちから中国政府に対するデモなどに発展している。

 テンジン•デレク・リンポチェに限ら ず、中国によって獄中で拷問などの理由で亡くなった人の数は数え切れない。最近中国はチベット全土において当局による締め付けが強化され、軍事演習なども頻繁に行われている。

 チベットのみならず中国でも習近平体 制の下、中国人の民主化運動に関わって いる言論人、弁護士などの逮捕も相次いでいることは、日本の新聞にも報道され ているが、これは現状の一部に過ぎない。 今、世界に対し、人類に対して深く反省し、謝らなければならないのは中国共産党政権である。

 その中国は国内で経済問題など抱えている現状を踏まえ、今回の安倍首相の70 年談話についても予想よりは柔軟とは言え、相変わらず批判をしている中国こそ我が身を反省し、21世紀の国際社会のー員として共産党一党独裁を解体し、周辺諸民族の自決権を尊重すべきであろう。 日本国内の中国擁護者の人々に申し上げたいことは、本当に平和を望み民主主義の制度を重んじ、そして人権が人類の普遍的な価値であるとすれば、中国に対し 冷静な目で見る勇気を持って欲しいということである。そして幻想的な平和主義から目覚め、現実に今世界の平和と安定 を脅かしつつあるのは、誰なのかを率直 に見極めて欲しい。

   日本のマスコミも真実を公平公正に見 て伝える立場を義務として、今の世界を 自分たちのイデオロギーや先入観から離脱し、真実と正義を伝える役目を果たすべきではないだろうか。もし日本のマスコミが自ら先入観やイデオロギーから離れ、真実を追求し、世界の平和を願うの であれば今日本の国会に提出している平和安全法制を戦争法などと決め付けず、 早急の実現に寄与することこそ真の平和の確立につながるのでははないだろうか。

  ※『世界日報』(2015年8月23日付)に掲載

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参院は良識ある安保審議を

猛スピードの中国軍拡 嘆かわしい衆院野党の行動 

 先日、国会の予算委員会でプラカード を持った人たちの写真を見て一瞬、「こ れは大変だ」と思った。日本国の「国権 の最高機関で、国の唯一の立法機関」に デモ隊が入り込み占拠されていると思 い、注意深く新聞に目を近づけて読むと、 何か顔なじみの国会議員が芝居がかった 泣き面をしていたり、怒っているような 顔をして写っていた。デモ隊の乱入でな いことで少しは安堵したものの、国会議 員の品位のなさにはがっかりした。

 日本の英字新聞だったが、記事の内容 は野党議員の振る舞いよりも与党の強行 採決を批判するようなものであった。国家の安全保障と相撲は次元の違うもので あることは承知しているが、外国生まれ の大関や横綱には日本の品位を求めなが ら、それを国会議員に求めない日本のメ ディアにも疑問を感じた。

 民主主義は御都合主義ではなく、高度な理念に基づく政治制度で、ルールを尊 重するものであったはずではないだろうか。野党議員は今回の安全保障関係の法案を本当に自分の信念に基づいて阻止し たいのであれば、まずはもっと真摯に議論し、建設的な代案を出すべきであり、 その意志も能力もないのに採決を反対するというのは非論理的である。議論を尽くし、何か今までと違うアイディアでも 提案するならともかく、いたずらに採決 を先送りすることは、税金と時間の無駄 遣いになるだけだ。もちろん議員は委員 会の時間が長ければ長いほど手当がつくから良いのかもしれないが、それでは余りにも不正であると言わざるを得ない。

  私が以上のような私見をある人に愚痴ったところ、その方は半分冗談で「委員 長が、賛成の方ご起立願います、と言った時に野党の議員も一斉に立ったのです から、彼らも内心賛成して満場一致で法案を通したのでしよう。しかし、それで は日頃の言動と一致しないので、格好をつけてプラカードを立て一応反対の姿勢を守ろうと演出していただけ」とおつし ゃつた。

  確かにそういう解釈も可能であるが、 彼らにはそのような芸当をする政治的な 手腕があるとは思えない。残念ながら、 彼らはやみくもに反対することが目的になつていて、国益と平和について考えていない。今、日本の周りに何が起きてい るかを真剣に芩えれば、「戦争反対」と叫んでいる人たちこそ、戦争を阻止するための法整備を阻害し、結果戦争を招くようなことをしている。

  米国を始めとする、日本以外の多くの 民主国家の場合、外交と防衛に関しては各政党間に基本的には大きな違いはない。つまり、各論で手法や規模で違いがあつても、総論、つまり国益の基本に関わる問題では常に共通認識を持ち合わせている。日本を取り巻く国際情勢が緊迫している状況認識を持たない政治家や言論人は、どこか国家や国益という価値観を持たない人種になってしまっている。

  中国がフィリピン領域の南沙諸島で、 岩礁や暗礁の上に人工島を強引に建設し、港や滑走路を作り、そこを軍事基地化している現実や、1980年から軍事予算を40倍にも増強している事実を、野党の議員たち、日本の世論のリーダーた ちはどのように考えているのであろうか。既に空母も入手し、新しい戦闘機、 潜水艦の開発を猛スピードで強行し、東シナ海、南シナ海を中心に、蛸の手のように伸びて来ている中国の挑発的行動に危機感を抱かないのは、国際平和への無 関心なのか、あるいは敵が直接日本の領 土を襲ってくるまで高見の見物を決め込 んで、アジアの危機だけではなく、日本 自身の安全保障も考える必要はないと言うことなのだろうか。

   一部のメディアは、今回衆讓院で可決 された一連の法律案を「戦争をするための法幣備」と批判しているが、それは国際情勢の認識からすれば正反対である。 むしろ、アメリカとの関係を強化し、集団的自衛権を法制化し、法治国家日本として法整備を行い、日本固有の領土である尖閣諸島のみならず、日本とアジアの平和構築、平和維持に直結する東シナ海、南シナ海の領域の緊張緩和に寄与するための備えであり、アジアの自由と平和を守るための精一杯の応急措置な のである。

 参議院には良識の府として、日本が責 任あるアジアの先進民主国家として真摯に議論し、中国共産党一党独裁の覊権主 義からアジアを守るための対策として今回の安全保障関連の法案を可決し、日本 及びアジア全体の平和と国際秩序を脅か している勢力の台頭を抑止することが急 務であるという認識に立って行動するこ とを期待したいものだ。

  安倍首相が急ぎ過ぎだという批判があ るが、待ってくれないのは日本を取り巻く国際情勢であり、安倍首相は日本国民と日本を守り、緊迫するアジアの平和と自由を守るべく、機を逃さないよう奮闘しているのだ。政治家には運も大切だが、 正しいことを誠心誠意を尽くして不動の 精神で貫けば、また運も付いてくるもの だ。

  ※『世界日報』(2015年7月28日付)に掲載

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(257) バングラデシュ独立と日本やチベットとの関わり

[解説] 今回はバングラデシュ訪問記です。1971年3月26日のバングラデシュ独立当時のエ­ピソードと、日本やチベットとの関わりなど。※2016年4月2日収録。

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(256) 中国政府による海外の中国人への圧力と拉致事件

[解説] 海外の中国人の失踪事件や、中国政府による海外在住の中国人の監視や各国政府への圧力­について。※2016年4月2日収録。

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